「さや取り戦略」とは!?

さて、ヘッジファンドにおいても、かなり多く用いられている「サヤ取り戦略」について、今回は取り上げてみたいと思います。

一般的に、“サヤ取り”とは「価格の上下に直接影響されない“価格の差”の変化を利用した投資方法」のことを言います。

一口にサヤ取りと言っても、様々な種類がありますが、一般的には、株式市場や商品先物市場などを対象にしているものが多いといえるでしょう。 株の現物と先物間の裁定取引、ワラントやオプションを使ったサヤ取り、商品先物市場においては、隔月間サヤ取り(スプレッド)、異市場間サヤ取り(アービトラージ)、異銘柄サヤ取り(ストラドル)などがあります。実際に、ヘッジファンドにおいては、マーケットニュートラル手法などで、スプレッドやアービトラージで運用しているファンドが多くあります。

また、ヘッジ手法の一つであるイベントドリブン型ファンドでは、企業の吸収や合併の際に、その対象となる株式銘柄間で生じる価格のブレを取る“サヤ取り手法”を用いています(これをリスク・アービトラージと言います)。

このように様々な種類の“サヤ取り戦略”がありますが、基本的には市場の価格変動のブレ(ボラテリティ)を上手く利用しながら、確実に利益をあげていく手法といえます。

従って、本来は、いわゆる「低リスクミドルリターン狙い」のヘッジファンドで始められたと考えられています。しかしながら、最近では、“サヤ取り”だから全て低リスクかと言うとそうではなくなってきました。中には、投資資金に“レバレッジ”を掛けて運用するファンドが多くなってきたからです。

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例えば、100億円の元金を担保に、さらに100億円を金融機関から借り入れて、投資総額200億円にして運用を行うようなケースです。このケースでは、元本に対する投資効率は2倍になりますが、リスクも当然高くなります。すなわち、サヤ取りの狙いが外れた場合に、損失が2倍に膨らむと同時に、金融機関からの借入コストが、必ずかかってくるからです。

従って、サヤ取りファンドは全て、低リスクと言うわけではありません。このあたりは、必ず、そのファンドの「ストラテジー(運用戦略)」を確認する必要があります。特に、先物で運用を行う場合は、投資資金を借り入れで膨らませなくとも、保証金の10倍、20倍、50倍といった取引を簡単に行うことができます。

サヤ(利幅)は小さくとも、投資資金にレバレッジをかけて、運用益を大きくしたいケースなどによく見かけられます。

ただ、マーケットが“想定外”の動きとなった場合には、サヤ取り戦略といえども、大きな損失を被ることとなるのは、過去の歴史が物語っています。 金融商品に限らず、不動産などあらゆる投資を含め、“レバレッジ”のかけすぎには、是非、気をつけたいところです。

ちなみに私個人は、商品先物を使ったストラドル、アービトラージ、スプレッドなどを行ってきましたが、一番低リスクで、実績が高かったのは「スプレッドのサヤ取り」でした。 しかし、今は時間がないため、自分で“相場”は張っていません。

自分で運用するにせよ、ファンドを選択するにせよ、運用戦略(手法)については、是非理解を深めていただきたいと思います。