今日の数字「1.5兆円」

さて、このところ大きな数字が続いたので、今日の数字は、少し見劣りするかもしれません。とはいえ、“1.5兆円”は、とても大きな数字です。今回は、国の借金である「国債」にまつわる数字です。

先般、財務省がまとめた2018年度の国債発行予定額は、149.8兆円となっており、そのうち134.2兆円が、競争入札となっています。

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この競争入札において、最近、ある傾向がみられるのです。

日銀がマイナス金利を導入して以降、投資家が額面を上回る価格で応札(国債入札)を行うケースが、増えているのです。

どういうことかというと、額面100円の国債を、101円で応札(購入)するということです。市場には金融機関や機関投資家など、国債を必要としている参加者がいるため、このような状況が起こります。

そして、応札額101円と額面100円の差額、“1円”は、「国の増収」となるのですが、それが2018年度、“1.5兆円”も見込まれているのです。

日銀がマイナス金利導入を決めた2016年度は2.7兆円、そして今年度も、1.5兆円程度見込まれており、来年度も、ほぼ同じ環境が続くと財務省は考えているようです。

従って、その“増収分”を見込んで、国債の発行計画を立てているため、2018年度の競争入札額は、今年度より7兆円も減らした計画となっています。

国が増収となり、借金(国債)の増加も抑えられるので、「良いこと尽くめ」といった声も聞こえてきそうですが、本当にそうなのでしょうか!?

2%の物価上昇を目標に、日銀はマイナス金利を導入し、その副次効果として、「国の増収」となっているわけですが、その国債を一番買い入れているのは、当の日銀です。

「国の借金負担を減らすべく、金利を引き下げ、そこで発行された国債を、また市場から買い上げている」といった図式です。

「なんだかなぁ~」といった感じですね。

今後、日本の金利が上昇し始めたとき、果たしてどうなるのか。様々な「シナリオ」だけは、考えておいたほうがよさそうです。